エクサベース AIは、研究部門のさまざまな業務で活用いただけます。本記事は、実務でそのままコピーして利用できるプロンプトをまとめた事例集です。10の活用シーンを順番にご紹介します。
1. 本資料の使い方
本資料に掲載されているプロンプトは、以下の3ステップで簡単に利用できます。
プロンプトをコピーする:各事例の「すぐに使えるプロンプト例」をコピーします。
内容を書き換える:プロンプト内の
【 】部分を、自社の商材やターゲット情報に書き換えます。送信して結果を確認する:AIからの回答を確認し、必要に応じて追加の指示を出します。
2. 実務で使える10のプロンプト活用事例
研究部門の業務の活用シーンに合わせたプロンプト例を順番にご紹介します。
事例1:論文・技術資料の要約と翻訳
海外の論文(PDF)を読み込ませ、日本語で要約を作成します。「実験手法と結果だけ箇条書きで」といった指定も可能で、文献調査の効率が飛躍的に向上します。
プロンプト
添付した英語論文を日本語で要約してください。
■ 出力形式:
・研究の目的(2-3行)
・実験手法(箇条書き)
・主要な結果(箇条書き)
・結論と意義(2-3行)
・この研究の限界や今後の課題
【ここに論文PDFを添付】
事例2:特許調査・先行技術調査の支援
調査したい技術キーワードに関連する特許文書を読み込ませ、自社技術との類似点や抵触する可能性があるポイントを抽出します。
プロンプト
添付した特許文書を分析し、以下の観点で整理してください。
■ 自社技術:【リチウムイオン電池の正極材料に関する製造方法】
■ 分析観点:
・特許の主要な請求項の要約
・自社技術と類似している技術的特徴
・抵触する可能性があるポイント(⚠ マーク付き)
・回避設計のヒント(あれば)
【ここに特許文書PDFを添付】事例3:実験データの統計解析・可視化
実験で得られたCSVデータを基に、統計分析やグラフ化を行うPythonコードを生成・実行させます。プログラミング不要で高度な解析が可能です。
プロンプト
添付したCSVデータを分析するPythonコードを作成・実行してください。
■ データ概要:【温度・圧力・触媒量を変えた実験での収率データ】
■ 分析内容:
・各変数間の相関係数を算出しヒートマップで表示
・収率を目的変数とした重回帰分析
・最も収率に影響する変数の特定
■ 出力:分析結果の解釈コメントも日本語で付けてください
【ここにCSVファイルを添付】事例4:研究テーマのアイデア出し
自社の技術シーズと異分野を掛け合わせた新しい研究テーマのアイデアを強制発想させ、イノベーションの種を探ります。
プロンプト
以下の技術シーズを異分野と組み合わせた新しい研究テーマのアイデアを10個提案してください。
■ 自社の技術シーズ:【高精度な光学センシング技術】
■ 掛け合わせたい分野(例):農業、医療、宇宙、スポーツ、食品、エンタメ
■ 各アイデアに含めてほしい内容:
・テーマ名(キャッチーに)
・概要(3行程度)
・想定される社会的インパクト
・実現に向けた技術的課題事例5:実験計画法(DOE)の条件検討
実験のパラメータと目的変数を伝え、効率的な実験条件の組み合わせや計画案(直交表など)を提案させます。
プロンプト
以下の条件で実験計画を立案してください。
■ 目的:【反応収率の最大化】
■ 制御因子と水準:
・温度:【80℃, 100℃, 120℃】
・圧力:【1atm, 2atm, 3atm】
・反応時間:【30分, 60分, 90分】
■ 制約:実験回数は【最大15回】に抑えたい
■ 出力:L9直交表などを用いた効率的な実験計画と、各実験の条件一覧表事例6:材料データベース検索(RAG)
社内の過去の実験ノートや材料データベースから、特定の条件に合う材料や過去の検討事例を自然言語で検索します。
プロンプト
添付した材料データベース(過去の実験記録)から、以下の条件に合う材料を検索してください。
■ 検索条件:
・耐熱温度:【200℃以上】
・透明性:【可視光透過率80%以上】
・コスト:【できるだけ安価】
■ 出力形式:条件に合致する材料名、その特性値、過去の使用実績や課題を表形式で
【ここに材料データベースや実験ノートのファイルを添付】事例7:研究報告書のドラフト作成
実験結果のメモを貼り付け、背景・方法・結果・考察といった構成に沿った客観的で科学的な報告書文章を生成します。
プロンプト
以下のメモを基に、研究報告書のドラフトを作成してください。
■ フォーマット:1.背景・目的、2.実験方法、3.結果、4.考察、5.今後の課題
■ 実験メモ:
【触媒Aを使用、温度100℃で反応、収率85%達成、従来法(収率70%)より向上、
副生成物Bが5%発生、温度を上げすぎると選択性が低下する傾向】
科学的な表現で、客観的な文章にしてください。事例8:画像解析のコード作成
顕微鏡画像などから特定の欠陥や粒子の数をカウントするための画像処理プログラムを生成させ、定量評価の自動化を支援します。
プロンプト
添付した顕微鏡画像を解析するPythonコードを作成してください。
■ 解析目的:【画像中の粒子(白い円形の物体)の数をカウント】
■ 使用ライブラリ:OpenCV, NumPy
■ 出力:
・粒子の数
・各粒子の面積と重心座標
・検出した粒子に赤い円を描画した画像
コードにはコメントを付けて、各処理の意味を説明してください。【ここに画像を添付】事例9:専門用語・略語の解説リスト作成
技術文書から頻出する専門用語や略語を抽出し、新人研究員向けの用語集を自動生成します。
プロンプト
添付した技術文書から、専門用語と略語を抽出し、用語集を作成してください。
■ 対象者:【新人研究員(化学の基礎知識あり、専門分野は初学者)】
■ 出力形式(表形式):用語/略語、正式名称(英語)、日本語での意味、補足説明(1-2行)
■ 用語数:頻出するもの【20-30個程度】
■ 並び順:【カテゴリ別(材料系、測定系、プロセス系など)】
【ここに技術文書PDFを添付】事例10:共同研究先への提案メール作成
大学や他企業への共同研究の打診メールを作成します。相手の研究へのリスペクトを含みつつ、自社のメリットを丁寧に伝える文面を作成します。
プロンプト
以下の条件で共同研究の打診メールを作成してください。
■ 送付先:【〇〇大学 工学部 △△教授】
■ 教授の研究内容:【機能性高分子材料の合成に関する研究】
■ 自社の技術・提案内容:【当社の光学評価技術を活用した材料特性の解明】
■ 期待するシナジー:【新規材料の光学特性最適化による実用化加速】
■ トーン:【相手の研究へのリスペクトを示しつつ、丁寧に】3. 日常業務を効率化するための汎用プロンプト
特定の業務以外でも、日々発生する「手間のかかる作業」をAIに相談することで、活用の幅を広げることができます。
4. 活用のポイント
AIを実務に定着させ、成果につなげるための留意事項です。
まずは真似から 本資料のプロンプトをコピーして、【 】 内を書き換えるだけでOKです。完璧を目指さず、まずは試してみましょう。
科学的検証は必須 AIの出力はあくまで仮説生成のヒントです。実験による検証や論文・データによる裏付けは必ず行いましょう。
機密情報に注意 未発表の研究データや特許出願前の情報は取り扱いに注意が必要です。必ず社内のAI利用ルールを確認してください。
ぜひ気になった事例から試してみてください。