<目次>
- 「マイルール機能」について
- 1. AIが「あなたの前提条件」を自動で理解する
-
2. 【検証】マイルール設定で出力はどう変わるのか?
① 「仕事内容」の登録効果:一般論から「実務直結の具体策」へ
② 「用語集」の登録効果:無駄なやり取りの削減
③ 「自由記入欄」の登録効果:フォーマット固定とリスク回避
④ 「会話のトーン」機能による印象の調整 -
3. マイルールを安全に活用するための注意点(リスクと対策)
① トークン数(従量課金)への影響に注意する
② 意図しないチャットへの過剰適用を防ぐ
③ プロンプトの指示と競合させない - 何を書けばいいか迷ったら?専用エージェント「マイルール作成」のご案内
- おわりに
「マイルール機能」について
エクサベース AIから精度の高い回答を得るために、毎回のチャットで「私は〇〇部の〇〇担当で…」「出力は箇条書きで…」と前提条件を入力していませんか?
「マイルール機能」を活用すれば、自身の仕事内容や社内用語、希望する出力形式をあらかじめAIに記憶させることができます。
本記事では、マイルールを設定することによる出力の変化(検証結果)、業務効率を高める推奨設定、および利用上の注意点について解説します。
1. AIが「あなたの前提条件」を自動で理解する
マイルール機能の最大のメリットは、「AIへの前提条件の共有」が自動化されることです。
マイルールなし(無効時):
一般的な学習データに基づいた推論を行うため、汎用的で誰にでも当てはまる標準的な回答が出力されます。社内独自の略語は通じず、対象読者や目的を毎回プロンプトで指示する必要があります。
マイルールあり(有効時):
マイルールで設定した「仕事内容」「用語集」「自由記入欄」の内容が、すべての会話の背景情報としてAIに送信されます。AIが常にあなたの立場や制約を理解した上で回答するため、短い指示を投げるだけで、自分の状況に合った実務的な回答が返ってきます。
※設定はホーム画面左下の「プロフィール」>「マイルール」から行えます。
マイルール機能についてはこちらをご参照ください。
2. 【検証】マイルール設定で出力はどう変わるのか?
実際に各種項目を設定し、同じプロンプトを入力して「マイルールなし」と「マイルールあり」の出力を比較検証しました。
① 「仕事内容」の登録効果:一般論から「実務直結の具体策」へ
自身の役割やターゲット層、スキルレベルを登録することで、回答の解像度が向上します。
| 設定した文言 | マイルールなし | マイルールあり | 効果 |
| スキルレベル:Python初心者。コードを提示する際は各行にコメント解説をつけること。 | 実務ですぐに使える、汎用性・実用性重視の簡潔なコード | 処理の意味を一つずつ学べる学習・理解重視の初心者向け丁寧なコード | 単なるコードの提示から、ユーザーのスキルレベルに寄り添った出力へ最適化される |
| 役割とミッション:人事部採用担当。エンジニアの中途採用がメインミッション。 | 略語や専門用語を避けた、一般的な回答 | 人事・IT界隈の専門用語を前提知識として活用した、実務レベルの具体的な回答 | AIが共通言語(専門用語・略語)を理解するようになり、回答が一般論から現場ですぐ使える実務直結の具体策へと変わる |
| ターゲットや顧客層:BtoB向けSaaSのマーケティング担当。ターゲットは従業員100名以下の経営者。 | 網羅的で汎用的な、マーケティングの一般論の回答 | 実践的で具体的な、SaaS特有の施策・戦略(ターゲットの行動特性を反映) | ターゲットの解像度が上がり、具体案や施策のメリットが実務的な視点で提示される |
| 営業部所属。法人向けITサービスの提案営業を担当。担当顧客は製造業が中心。 | どのような業種・職種でも使える標準的な提案メールのテンプレート | 「製造業特有の課題解決」にフォーカスした実践的な文面 | 毎回前提条件を入力する手間が省け、商材に合った項目やアプローチが自動で組み込まれる |
② 「用語集」の登録効果:無駄なやり取りの削減
自社内でよく使われる略語を登録しておくことで、AIとのコミュニケーションロスを防ぎます。
| 設定した文言 | マイルールなし | マイルールあり | 効果 |
| プロレビ:プロダクトレビュー会議の略称。毎週水曜に開催 | 「プロジェクトレビュー」等、別の意味と認識し、確認が発生する | 略語がそのまま正確に伝わり、「毎週水曜に開催」という前提も含んだ内容が一発で出力 | 無駄なやり取りが減り、正確に伝わることで出力内容も最適化される |
③ 「自由記入欄」の登録効果:フォーマット固定とリスク回避
出力形式の固定や禁止事項を設けることで、コピペ後の修正の手間を省き、情報の信頼性を担保します。
| 設定した文言 | マイルールなし | マイルールあり | 効果 |
| メール作成依頼時はメール本文をコードブロック形式で出力すること。 | 通常テキストで出力されたり、フォーマットがばらつく | 必ず指定した形式で出力される | 成果物と解説の境界が明確になり、コピー操作がワンクリックで完結し、作業が効率化される |
| 回答にマークダウンの太字記法(** **)を使わないこと。 | テキスト転記時に「**」がそのまま残ってしまう場合がある | 「**」のない文章で出力される | そのまま貼り付けて使えるため、転記後の手直しが不要になる |
| トーン&マナーの指定:親しみやすいが崩れすぎない「です・ます調」 | 事務的でかたく、標準的なビジネス定型文 | 丁寧で柔らかく、読者に寄り添う親しみやすい文章 | 事務的で冷たい印象を与えがちな定型文が、丁寧さを保ちつつ温かみのある文章に最適化される |
| 禁止事項・制約(用語解説):専門用語(特にIT用語)の直後に()で解説を添える | 専門用語を前提とした、箇条書き主体の簡潔な説明 | 専門用語の直後に括弧書きで解説が挿入された、文章主体の丁寧な説明 | IT知識の有無を問わず、誰でも読み進めながら理解できる文章になる |
| 禁止事項・制約(推測の明記):推測や確証のない情報にはその旨を明記 | 将来の予測を、既定路線のように断定的な語り口で説明 | 推測・予測であることを明示し、慎重かつ客観的な語り口で説明 | ハルシネーションリスクを防ぎ、不確実性も踏まえた客観的で現実的な予測を引き出す |
④ 「会話のトーン」機能による印象の調整
マイルール設定の「会話のトーン」機能からトーンを選択するだけで、文章の雰囲気を目的に合わせて最適化できます。
| 設定したトーン | マイルールあり | 効果 |
| デフォルト | 網羅的でバランスの取れた標準的な回答 | 一般的なビジネス文書において最も汎用性が高く、幅広いシーンで使える |
| カジュアル | 親しみやすい語尾と柔らかい言い回しで、読者に話しかけるような回答 | かしこまった印象を和らげ、親しみやすい雰囲気で内容を伝えられる |
| 丁寧 | 公的な定義を交えたフォーマルで詳細な回答 | 誠実さやプロフェッショナルな印象を与え、フォーマルさと正確性が求められる場面で有効 |
| ポジティブ | 前向きな言葉を多用した明るい回答 | モチベーションを向上させ、新しい概念への不安や抵抗感を和らげる |
| 端的 | 結論と要点のみに絞り込んだ最短の回答 | 経営層へのクイックな報告や辞書的な用途に有効 |
3. マイルールを安全に活用するための注意点(リスクと対策)
マイルールは便利な機能ですが、設定によってすべての会話に影響を与えるため、以下の点にご注意ください。
① トークン数(従量課金)への影響に注意する
マイルールで設定した内容は、スレッド内のすべての会話に対して毎回送信されます。そのため、Standardプラン以上の場合はマイルールの内容分もトークンとして消費(課金)されます。ルールは長文を避け、箇条書き等で簡潔に記載することを推奨します。
② 意図しないチャットへの過剰適用を防ぐ
マイルールを「有効」にしていると、雑談や別業務の質問をした際にも、設定した「仕事内容」の文脈や専門用語が不自然に混ざってしまうことがあります。業務外の質問をする際や一般論を知りたいときは、プロフィール画面からマイルールを一時的に「無効(灰色の状態)」に切り替えて使い分けてください。
③ プロンプトの指示と競合させない
マイルールで「常に箇条書きで出力」と設定している状態で、チャット画面で「表形式で出力して」と指示を出すと、AIが混乱し指示通りに動かない場合があります。自由記入欄の制約は、業務全体で共通して守ってほしいルールに留めるのが効果的です。
何を書けばいいか迷ったら?
専用エージェント「マイルール作成」のご案内
マイルールの効果は分かったけれど、「実際に自分の業務をどう言語化すればいいか分からない」「イチから入力するのは面倒」という方には、「マイルール作成」エージェントの活用をおすすめします。
このエージェントを利用すると、AIがチャット上であなたの「仕事内容」「用語集」などを順番にヒアリングしてくれます。あなたはAIからの質問に答えていくだけで、回答精度を高めるための専用設定をAIが言語化・整理してくれます。
ぜひこちらの手段もご活用ください!
※マイルール作成エージェントはこちら
おわりに
マイルール機能を活用すれば、もう毎回「私は〇〇部の〇〇担当で…」「出力は箇条書きで…」と書き出す必要はありません。短い指示だけで、自分の業務にフィットした回答が得られるようになります。
「毎回同じ前提を書くのが手間」「思った形式で出力されない」と感じている方は、ぜひ一度設定して、日々のやり取りがどう変わるか試してみてください。