AIに送る指示文(プロンプト)は、短い一文でも動きます。返ってきた答えが物足りないときは、4つの項目に分けて書き直すと出力が安定します。基本の書き方と、業種・職種別の見本へのリンクを3分で紹介します。
「お客様への返信メールを考えて」——AIへの指示文(プロンプト)は、これくらい短い一文でも動きます。①知る記事で見た「AIに任せる下書き」を、ここではどう頼むかを3分で紹介します。短く頼んで、足りなければ書き足す。このリズムで進めれば、ひとりでゼロから書いていた仕事が、AIと組んで進められるようになります。
この記事を読むと、こんなことができるようになります。
- AIへの指示文(プロンプト)の基本的な書き方がわかる
- 思ったとおりの答えが返らないときの直し方(4つの項目に分ける書き方)がわかる
- AIに任せる部分と、自分が仕上げる部分の分け方がわかる
この記事は3分で読めます。
プロンプトとは「AIに送る指示文」
AIに送る指示文のことをプロンプトと呼びます。最初は短くて構いません。たとえば次の一文でも、AIは反応します。
エクサウィザーズ社の営業向けに、自社製品の紹介メールを考えて
長く書いたり、特別な書き方を覚えたりする必要はありません。まずは短く送って、返ってきた内容を見るところから始めてください。
物足りなければ、4つの項目で書き直す
短い指示で返ってきた答えが「思っていたのと違う」とき、たいていは情報が足りていません。
AIは超優秀な新卒社員のような存在です。たとえるなら、商学部でマーケティングを学んだ新卒社員が、マーケティング部に配属された状態。マーケティングの基本はわかっていますが、いま扱っている商品や実際のお客様、業界のことは、こちらが教えてあげる必要があります。AIへの指示も同じです。次の4項目に分けて必要な情報を渡すと、出力が安定します。
# 状況 初めてのお客様からメールで問い合わせが来ました。 # お願い お客様に送る返信文を作ってください。 # 守ってほしいこと ・簡潔で丁寧なビジネス文章にすること ・「〜ます。」と同じ語尾を繰り返さないこと # 出力形式 箇条書きで出してください。
項目は「状況・お願い・守ってほしいこと・出力形式」の4つです。毎回すべてをそろえる必要はありません。物足りなかった部分を、足していくイメージで構いません。
そして、1回で完璧な答えを目指さず、3〜5回のやり取りで仕上げる前提で送ると、欲しい答えに早く近づきます。「もう少し短く」「もう少しカジュアルに」と追加で送れば、何度でも直してくれます。「こういう文章にしたい」という見本が手元にあるなら、そのまま貼り付けて「これと同じトーンで」と添えるのも有効です。出力のばらつきが減ります。
業種・職種別のプロンプト見本
4項目の型に慣れるまでは、業務に近い見本をコピーして使うのが早道です。9部門分の見本をご用意しています。
- 営業部門における活用プロンプト集
- マーケティング部門における活用プロンプト集
- 人事部門における活用プロンプト集
- 経理部門における活用プロンプト集
- 総務部門における活用プロンプト集
- 経営企画部門における活用プロンプト集
- 開発部門における活用プロンプト集
- IT・システム・DX部門における活用プロンプト集
- 研究部門における活用プロンプト集
見本にぴったり合うものがない、自分の業務に合わせたい、というときは、「プロンプト作成エージェント」を使うのもおすすめです。やりたいことを伝えると、エージェントが代わりにプロンプトを作ってくれます。出てきたプロンプトを真似しながら、どんどん試してみてください。
AIに「下書き」を任せて、自分は決める・仕上げる
4項目で頼めば、AIは下書きを返してくれます。ここで大事なのは、最初から「全部をAIに作らせる」と考えないことです。AIには下書きを任せて、自分は決める・選ぶ・仕上げるに集中する分担にすると、思い通りの形に早く仕上がります。
AIに任せる「下書き」の中身
- メール・資料のたたき台をゼロから組み立てる
- 長い文章の要点をまとめる、箇条書きに整える
- 英文・中国語などの下訳を作る
- 表現を3パターンに書き分ける、アイデアを並べる
- 考えがまだ固まっていないとき、AIと話しながら整理する(壁打ち)
自分が決める・仕上げる部分
- 「誰に、何を、どう伝えるか」というゴールを決める
- AIに「何を、どんなふうに作ってもらうか」を指示する
- 相手の事情や社内の文脈を踏まえて、言葉を選ぶ
- 「これで完成として良いか」を意思決定する
AIは自然な文章のなかに事実と違う内容を混ぜることがあります(ハルシネーション)。固有名詞・数字・法律や制度・最新の情報は、公式の情報源で確認してから使う必要があります。しくみについて詳しくは「①知る:AIのしくみ」をご覧ください。
次のステップ
まずは明日の仕事で、ひとつだけAIに送ってみてください。短い指示文と、4項目に分けた書き直し。この2つを試したら、次は「③任せる:エージェントの使い方」へお進みください。決まった作業をまるごとAIに任せられる機能を、3分で紹介します。
個人で「この頼み方は便利だな」というパターンが見つかったら、チームで共有していくと、組織のなかにじわっと広がっていきます。